老人室の生理学=十八畳

2011.12.09

夫婦も、もともとは他人同士、家庭の基本も、考えてみれば別々の個の同居といえる。従って、互いの個の生活が保証されないかぎり同居はうまくいかない。また互いが本音を隠して我慢していても、相手には通じないので、かえって疲れやすく、ひどい時には身体をもこわしかねない。同居生活に関しては、思いやりは大切だが、遠慮は無用ということだ。また、ここでは子夫婦のところに老人が住んでいる場合の老人室のあり方を話したい。公庫から住宅融資を受ける場合、六十五歳以上の老人と同居すると、割り増し融資が付き、床面積を拡大することができるプレミアムがついている。

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このプレミアムを利用して、低利の資金で少しでも広い家を求めようとする人が増えている。ところが、なるほど老人同居で老人室はあるのだが、老人には四畳半一間だけ、というようなことが多い。制度上の割り増し面積は、三十平方メートルほどあるので、畳の枚数にすると、十八畳ほどの空間を老人に与えることができるのだが、その通りにさせる義務規定はない。若い家族の住まいに同居する老人たちのスペースは、さほど広くはないのが現実だ。せいぜい六畳に押し入れ一つといったところだ。