茅葺き屋根も土塗りの壁も姿を消して久しいものがありますが、いまの日本の住宅は、この風通しのよい昔の家と根本的には変わっていません。四〇年ほど前に登場したストーブという暖房器具で家全体を暖房するという発想では造られていないのです。ましてや、冷房器具への対応は何をかいわんや、というところでしょう。そうした家で無理をして冷暖房するのですから、エネルギーのムダ使いで経済的な負担も大きくなり、またクーラーのために冷えすぎて、体がだるいなどということも起こってきますし、家も傷めてしまうことになるわけです。もはや、現代人のライフスタイルに冷暖房は欠かせないものになっていますから、経済的で健康的な冷暖房のためにも、住宅自体が進化する必要があります。たとえば、現在、もっとも進んだ住宅である高気密・高断熱住宅は、当初から冷暖房を意識した住宅ですが、よくできた高気密・高断熱住宅の冷暖房費用は、従来の住宅の五分の一程度です。
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