全国のオフィスビルに空室が目立つようになってきた現象は、リーマン・ショック後のことではない。すでに日本では、現在の事業活動に必要なオフィス面積は、十分に確保されているものと私は推測している。札幌、仙台、名古屋、大阪、広島、福岡などの主要な都市のオフィスビルの供給量は、需要を超える水準にあるといってよい。これらの支店経済といわれる都市での事業活動の今後の伸びは限られ、各企業の支店がこれから増員をすることはほとんど期待できないし、新たに進出してくる企業が増えることも考えづらい。むしろ、支店の撤退や縮小のほうが可能性は高いだろう。その背景には先にも述べたように、不況の問題もあるが、同時にテレビ会議システムやインターネットの活用、交通手段の発達などもあり、多額の出費を伴うオフィスの設備を少なくしていく動きが強まっていることがある。
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